コンテクスト・オブ・ザ・デッド/羽田圭介
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知っている事、知られている事。 承知すること、承知されること。 独立しえない「文脈」にのまれまみれて流されたならもう、 何を考えることなくとも考えたことになる。 取り繕い迎合して得た全てに死を! まだ誰が生き残るのかはわからないけど、誰もが生きようとしている事は確かだ。 ならこうして字を追う自分はゾンビか? 多くが既視感あふれる既出の物と袋小路に入った「モノカキ」世界の中で、 それでも新しく面白いものを、と要求されたところで 「文脈」に絡めてしか歓迎されないのだとすれば。 お決まりのパターンが文脈の旗手であるゾンビものと、個性を競う純文学の癒合に、 文脈とスタンドアローンの境界を見る。 その先へ行くのか、 はたまた後戻りするのか。 いずれにせよ能動的であれ。 わたしは叫びたくなった。 |